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SCP理論、ポーターの競争戦略論、RBV

SCP理論

SCP理論 は、1970~80年代に経済学で発展したSCPをマイケル・ポーターが経営学に持ち込んだもの。 SCPはstructure-conduct-performance(構造-遂行-業績)の略称。 経済学の産業組織論が源流のため、SCP理論は IO Theory と呼ばれることも。

なお、経済学のIOは産業構造と利潤の関係を静学モデルで分析した"old IO"と呼ばれるものと、ゲーム理論などを使って動学的に分析した"new IO"がある。経営学に派生したベースはold IOである。

経済学におけるSCP

ジョー・ベインとリチャード・ケイブス(ポーターの師)が経済学の分野で研究していたSCP理論は、ざっくりいうと

ある産業が完全競争から離れるほど(独占に近づくほど)、企業の収益率は高まる

という考えが根本にある。独占・寡占に近づくほど価格支配力が上がり、超過利潤を得やすいため。

どういう戦略がよいか

ベインは 参入障壁 (完全競争の条件2が成り立たないこと) に着目した。

例えば、制度によって業界への参入には免許や認可が必要となる場合(日本の銀行業など)、参入障壁があることになる。

また、 規模の経済(economics of scale) が存在する産業では、生産量が増えるほど平均費用が下がりコスト競争力が増すので、大規模な企業ほど超過利潤を得やすい。 そして他企業がその市場に参入してうまく競争しようとすると、同じ低水準の平均費用を実現できるだけの大規模な投資が一気に必要になる。 これは大きな費用とリスクを伴うため、合理的な企業は参入しにくい。

ポーターの競争戦略論

1977年にケイブスとポーターが発表した論文では、

  • ベインが主張してきた『業界の参入障壁』だけでは企業の収益率を説明するには不十分である

  • 参入障壁は産業間だけにあるのではなく、同一産業の中にも企業間の移動障壁がある

といった主張がなされた。

例えば同じ「自動車産業」であっても、軽自動車が主力製品である「スズキ」や「ダイハツ」のような企業グループと、トラックやバスが主力製品である「いすゞ自動車」のような企業グループはターゲットとしているマーケットが異なり、それらの間には参入障壁が存在する。

したがって、高い超過利潤を得るためには「自社のグループの特性を、他のグループと似させない」「自社が属するグループ内での企業数を少なくする(寡占にする)」ことが重要になってくる。 よって、他者と似させない、すなわち「 他社と差別化する 」という戦略が提案される。

例:ネットワーク効果を利用したテック企業の成長

FacebookやTwitterのようなSNSやメルカリのようなプラットフォームにおいては、ユーザーが増えるほどそのサービスの価値が上昇する。こうした効果をネットワーク効果という。

寡占になった企業ほどサービスの価値が上がり(=差別化される;完全競争の条件3の「財の同質性」に反する)競争優位性をもち、さらに寡占を強め、利益率が高まっていく。

ファイブ・フォース

「産業の収益性は、5つのフォース(脅威)で規定される」というフレームワーク。

フォースが強い産業ほど完全競争に近づき、収益性が悪くなる。逆にフォースが弱いほど独占・寡占に近づき収益性が高くなる。

戦略グループ

戦略グループは、企業を製品のセグメントなどによってグループ化したもの。 グループにすることで、「どの企業が自社にとってのライバルか」「どのグループが高い移動障壁を持っているか」などを分析する

ジェネリック戦略

ジェネリック戦略(generic strategy) は、自社のポジショニングを検討するフレームワーク。 ジェネリックは「包括的な」という意味。戦略分析は大別すれば コスト主導戦略(cost leadership strategy)差別化戦略(differentiation strategy) に分類されるが、両者を包括的に分析する。

(参考:藤田誠(2015)『経営学入門』)

SCP理論のその後の研究

産業の構造が利益率を規定するのか?

SCPの「構造的に儲かる産業と儲からない産業がある」という主張を検討した実証研究が数多くある

Schmalensee (1985) は1975年の米国企業1775社のデータを用いて、Components of Varianceという、分散を分解する統計手法を用いて分析した。 利益率の分散の約20%しか説明できなかったが、その20%の ほぼすべてが産業属性の効果で規定される というSCP理論を支持する結果になった。

その後、経営学から異議を唱えるような研究が出た。 Rumelt (1991) は1974~1977年のデータを用いて6931サンプルで分析を行った。利益率の分散の63%を説明し、そのうち 産業効果は2割 で、残り8割は企業固有の効果という結論を得た。

McGahan & Porter (1997) は1985~1991年のデータ、約58,000サンプルで分析を行った。その結果、利益率の分散の約50%を説明できて、その内訳は産業効果が4割で企業固有の効果は6割となった。 この結果はファイブ・フォースだけでなく、戦略グループやジェネリック戦略も提唱するポーターの主張と整合的であった。

Fukui & Ushijima (2011) は1998~2003年の日本企業のデータ(n=約34,000)で分析を行った。利益率のばらつきの70%弱を説明できて、そのうち企業効果が7割以上になり、産業効果は1割にも満たない結果だった。

戦略グループ

ポーターのSCP理論に基づけば、「同じ業界内でも、違う戦略グループにいる企業同士は収益性が大きく異なり(儲かるグループと儲からないグループがあり)、同じグループ内の企業の収益率は近づく」という予想ができる。

しかし、戦略グループ論を否定する結果になった実証研究も、支持する結果になった実証研究も混在している。 例えば Cool & Schendel (1987) は米国製薬企業22社の1963~1982年のデータを使った分析から、「戦略グループ間の収益率は統計的に優位な違いがなく、同グループ内の企業の収益率はばらばら」という結果を得ている。

心理的な戦略グループ

SCPの戦略グループ研究は行き詰まったものの、認知・社会心理学を応用した「心理的な戦略グループ」が1990年代から台頭して存在感を得ている。

「同業他社のどれをライバルとみなすか」は経営陣の認知に依存する。

Reger & Huff (1993) はシカゴに本拠地を置く銀行6行の経営幹部23人に「自社のライバルと言える銀行はどこだと思うか」という調査を行い、そのデータからクラスター分析を行った。その結果複数の「心理的な戦略グループ」が得られ、そのグループ間の収益率が有意に異なる一方で同じ心理的グループ内の企業は収益性が近いものになった。

つまり、客観的な戦略グループではなく主観的な戦略グループで見れば、ポーターの戦略グループ論が支持される結果になっている。

ジェネリック戦略(持続的な競争優位) → 一時的な競争優位

ジェネリック戦略は「持続的な競争優位」の獲得につながるという点が重要。 持続的な競争優位とは、「競合他社に比べて高い業績を長い間(例えば10年とか)安定して実現すること」。

しかし、市場の変化が激しい今の時代の経営環境では、そのような 持続的な競争優位は成り立たないのではないか 、という指摘も存在する。

Wiggins & Ruefli (2002) は米国の6772社のデータを用いた分析で、

  1. 米国では持続的な競争優位を実現できている企業は全体のわずか2~5%しかない

  2. 業績が落ちかけても、新しい手を売って業績を回復できる企業が増えている

という結果を得た。つまり、現代において 勝っている企業は、SCPが想定していた「持続的な競争優位」を獲得しているのではなく「一時的な競争優位(temporal advantage)」を連続して獲得している と指摘している。

SCP理論の限界の背景

入山章栄 (2019) 『世界標準の経営理論』ではSCP理論に上記のような限界があることの背景について以下の点を指摘している

  1. 「安定」と「予見性」を前提としている :古典的な経済学がベースなので市場均衡を想定する。競争が激しく環境の変化が激しい不確実性の高い市場では通用しにくい。

  2. 合理的経済人を前提としている(人の認知面に入りこまない) :企業の意思決定者は人間なので認知バイアスもありかならずしも合理的に動かない

Resource Based View (RBV)

「経営資源に基づく戦略論」とも訳される。 RBVは経済学における生産関数(人材、技術など資源を投入して財を生産する)の考え方の延長上にある。 経営資源や、資源を効率良く使う能力(ケイパビリティ)を重視する考え。

RBV研究で注目される論文は Barney (1991) で、2024年現在の被引用数は10万を超える非常に

これは新しい理論を打ち出したというよりもリソースに着目する既存の研究を1つの理論としてまとめ上げた。

RBVの源流となる企業リソースの研究

Penrose (1959) The Theory of the Growth of the Firm

エディス・ペンローズが1959年に発表した書籍「The Theory of the Growth of the Firm」(『企業成長の理論』として邦訳も出ている)では、企業成長の原動力を企業のリソースであるとした。 RBVに影響を与えた可能性はあるものの、企業成長を解明しようとしていたものであって直接的にはRBVの誕生のきっかけにはなっていないとされる(Rugman & Verbeke (2002)

Wernerfelt (1984) A resource‐based view of the firm

前述の完全競争の条件4は「経営資源(人材・技術など)が他企業にコストなく移動できる」であった。企業が自由に経営資源を確保できれば、各企業が同質な財を生産する(条件3)ことができるためである。(異なるリソースでも結果として同質な財を生産できる可能性もあるので、必ずしも条件4は必須とはならない、という議論もある)

Wernerfelt (1984) はこの条件に注目し、「企業はリソースを独占していれば、アウトプット側(生産される財)を独占した場合と同様に超過利潤を高められる」 と主張した。

Barney (1986) Strategic factor markets: Expectations, luck, and business strategy

Barney (1986)もWernerfelt (1984)と似た論理で、リソースの独占が企業に超過利潤をもたらすという論文を発表した。Wernerfelt (1984)よりもリソース側の独占を重視している。

Dierickx & Cool (1989) Asset stock accumulation and sustainability of competitive advantage

Dierickx & Cool (1989) は「企業がリソースを一時的に独占できても、他社に模倣されたらその価値は長続きしないので、リソースは他社が模倣しにくいものでなければならない」と主張した。ここで画期的だったのは、「複数のリソースの組み合わせ」に着目したこと。

組み合わされたリソース群が以下の条件を満たすとき、ライバルによる模倣は困難となる

  1. 経験経緯の独自性(historical uniqueness) :時間を掛けて蓄積したリソース群ほど、その企業独自のものとなり模倣されにくい

  2. 因果曖昧性(causal ambiguity) :因果関係が複雑なリソースの組み合わせほど、その中で何が一番大事なのかがはっきりしにくく、他社は模倣しにくい

  3. 社会的複雑性(social complexity) :リソースが複雑な人間関係・社会的関係に依拠すること

    • 例:企業文化、顧客やサプライヤーへの評判など

    • 例:Appleのデザイン力(優秀なデザイナー陣と、それを実現する設計・開発力、App Storeなどの統合的なユーザー体験のデザイン力といった組織的な力)

Barney (1991) Firm resources and sustained competitive advantage

Barney (1991) はSCPの有用性は認めながらも、それだけでは企業の競争力を説明するには不十分と主張した。完成品の市場における不完全性にのみ注目したSCPは、企業リソースとのその市場(要素市場 factor market, あるいは 資源市場 resource market)について十分な注意を払っていないためである。

Barney (1991) は2つの前提条件をおいている

  1. 企業リソースの異質性(firm resource heterogeneity)

    • 企業はそれぞれ異なるリソースを持ちうる

  2. 企業リソースの不完全移動性(firm resource immobility)

    • リソースは企業の間で完全には移動しえない

これらの前提条件が成り立たない場合、仮にSCPが重視する参入障壁が存在したとしても、障壁外で同じリソースを(技術や人材の流出などで)入手して同様の財を生産することが理論上は可能になる。よってこれらが重要な前提となる。

そして、競争優位を実現しうる企業リソースの条件を次のように述べた

模倣の困難性と代替の困難性は希少性を守るために必要となる。

模倣の困難性は Dierickx & Cool (1989) と同様に、経験経緯の独自性(history dependent)、因果曖昧性(causal ambiguity)、社会的複雑性(social complexity)が重要としている。

Barney (1991)の内容を命題の形に書けば、

info - Unknown Directive
**命題1**  企業リソースに価値があり(valuable)、稀少な(rare)時、その企業は競争優位を実現する。

**命題2**  さらにそのリソースが、模倣困難(inimitable)で、代替が難しい(nonsubstitutable)時、その企業は持続的な競争優位を実現する。この時リソースの模倣困難性は、蓄積経緯の独自性、因果曖昧性、社会的複雑性 で特徴づけられる。

となる。

RBVと関連のあるフレームワーク

RBVはSCPほどきれいにフレームワークに落とし込まれてはいないが、関連するものがある

VRIO

リソースを評価するために、以下の点を確認するというもの

  1. Value(価値) :自社の経営資源が、外部環境-機会を利用したり、外部環境-脅威を軽減したりするなどして、経済的価値を生むことができるかどうか。

  2. Rarity(希少性) :自社の経営資源が、希少となるかどうか。他社では同様の経営資源を有しておらず、供給不足の状態が続くかどうか。

  3. Imitability(模倣可能性) :自社の経営資源が、他社では多くのコストを費やさないと模倣できないかどうか。

  4. Organization(組織) :自社の経営資源を十分に活用できるよう、持続的に組織化されているかどうか。

バリューチェーン分析

バリューチェーン分析は、製品を作るための原材料の調達から市場での流通・販売までの流れを企業の提供する「価値の連鎖」として考え、工程ごとに分析する手法。

企業リソースの特定のために用いられるが、RBVの理論と直接関係があるわけではない。

アクティビティ・システム

事業に関するさまざまなアクティビティの関連性をグラフにするもの。ポーターが作ったフレームワーク(Porter, 1996. What is strategy?.)。

サウスウェスト航空の場合、ボーイング737のみを使用しており、短中距離フライトに特化している。これがコスト削減につながっている。 といったように、様々なリソースが複雑に組み合わさっていること、その複雑性が模倣困難性を高めていることを示す。

RBVの課題

Newbert (2007) はRBVについての実証研究を包括的にレビューした。55本の実証論文から549の分析モデルを調査し、292モデル(53%)がRBVを支持する結果を得ていることを示した。逆に言えば約半分のモデルはRBVを指示しなかったとも言える。

課題1. RBVは理論として不完全

Priem & Butler (2001) は「RBVは論理的に破綻している」と痛烈に批判している。

命題1 企業リソースに価値があり稀少な時、その企業は競争優位を実現する。

の「競争優位」は「他社にはできない価値創造戦略を起こす力」と定義されるので言い換えると

命題1 価値があり稀少なリソースをもつ企業は、価値があって希少な戦略を行う力を実現する。

これはトートロジー(同義反復)である。

課題2. RBVは部分均衡

Priem & Butler (2001)はRBVはアウトプット側を無視しすぎであると批判した。

例えば、あるメーカーが高性能な製品を日本国内で販売して成功している、すなわち高性能な製品を製造する技術力というリソースがあるとする。このメーカーが新興国に進出した場合、高性能なものよりも安価な製品が好まれるはずで、現地のマーケティングに長けた人間や現地の代理店とのパイプをもった人材が「価値のあるリソース」に変化し、高い技術力はリソースとしての価値が相対的に落ちる。

上の例は 「価値があるリソース」とはアウトプット市場に大きく左右される ことを示している。 経済学ではリソース市場とアウトプット市場のような複数の市場を整合的に分析することを一般均衡分析と呼ぶが、RBVの理論は部分均衡に相当する。

課題3. RBVはブラックボックス

Priem & Butler (2001)や多くの経営学者がRBVがブラックボックスであることを批判している。 RBVは「リソース→競争優位」という単純な関係しか述べていない。そのため、「どのようにリソースを選び組み合わせていくべきか」という実務的な問いに答えられない。

近年の経営学では、「リソースを組み合わせて活用する企業の能力」として ケイパビリティ(capability) という概念を生み出し、研究している。

SCP v.s. RBV

ポジショニングが重要と考えるSCPと、ケイパビリティが重要だと考えるRBVは対立する主張。

どちらが重要なのか?

実は、今の経営学ではとっくに決着した古い議論である(入山、2019)

決着1. どちらも重要

どちらも影響する

  • 多くの実証研究の結果の約半数がRBVを支持する結果(Newbert 2007

  • 1985~1991年の米国のデータでは、利益率の分散の約50%を説明できて、そのうち4割が産業固有の効果で6割が企業固有の効果となった(McGahan & Porter 1997

決着2. そもそも「競争の型」が異なる

Barney (1986) は企業の競争には3種類の型があると述べている。

1. IO型(IO competition)

産業組織論(industrial organization: IO)に基づく競争の概念のことをBerneyはIO competitionと呼んでいる。

IO competitionは産業・競争環境の構造要因が競争に影響を及ぼす状況のことを指す。 IO competitionにおいては、競争環境が完全競争から乖離するほど、その環境にいる企業の収益性が高まる。

2. チェンバレン型(Chamberlainian competition)

経済学者エドワード・チェンバレンが提示した独占的競争(monopolistic competition)モデルに基づいた競争の考え方。 製品・サービスが企業ごとに差別化されていることを前提としているが、産業への参入障壁がない市場をモデルにする。

差別化されいる分だけ超過利潤はゼロにはならないものの、競争は激しいため収益率は完全独占よりはるかに低い。 全員差別化するので、良い差別化をすることが重要 → リソースが重要でRBVと相性がいい

例えば、日本企業は経営戦略に強いイメージを持たれにくいものの(ポーターがHBRに"Japanese Companies Rarely Have Strategies"というコラムを投稿したほど)、製造業を中心に一定の成功を収めており、とくに自動車産業はいまだに競争力を維持し続けている。これはSCP的な観点では日本企業は弱いように見えるのかもしれないが、トヨタ生産方式など優れた企業リソースが存在したために競争優位性を持っていたと考えることができる。自動車産業は多くの企業の間で製品が差別化されており、チェンバレン型に近い。そこでRBV的なリソース重視の説明が整合的なのだと思われる。

3. シュンペーター型(Schumpeterian Competition)

不安定で不確実性の高い環境下で、SCPやRBVに基づく戦略が通用しにくい環境を想定する。

不確実性が高い業界では、緻密な戦略や計画を立てるよりも、試行錯誤をして変化に対応できることが企業の力になる。経営学の概念では「知の探索・知の深化」「ダイナミック・ケイパビリティ」などが関連している。また、特にIT業界は「リーン・スタートアップ」のような考え方も重視される。

IO型チェンバレン型シュンペーター型
基盤のモデル・考え方完全競争、完全独占独占的競争イノベーション等
概要産業の参入障壁や企業グループ間の移動障壁が企業の収益性に影響する。企業はこれらの障壁を高めて「ライバルとの直接競争を避ける」戦略が求められる。規模の経済による参入阻止戦略や、差別化戦略がその代表例である。企業が差別化された製品・サービスを持って競争することは所有の条件であり、他方で産業への参入障壁は低い状態。企業は差別化をしながらもライバルと厳しい競争を強いられる。差別化の源泉となる経営資源が重要となる。経営環境の変化が激しく、将来が予見しにくい状態。しかしながら、安定的な収益に貢献しうる産業構造・移動障壁・経営資源などについての不確定性が高く、SCPやRBVに基づく戦略が通用しにくい。
フィットする経営理論SCP等RBV等ダイナミック・ケイパビリティ、知の探索・知の深化等
主要な関連文献Bain (1956)、Caves & Porter (1977)、Porter (1980)Chamberlain (1933)、Robinson (1933)、Penrose (1959)、Wernerfelt (1984)、Barney (1991)Schumpeter (1934)、Schumpeter (1950)、Nelson & Winter (1982)、Teece et al. (1997)

(出所:入山章栄. (2019). 世界標準の経営理論. ダイヤモンド社.)

References
  1. Cool, K. O., & Schendel, D. (1987). Strategic Group Formation and Performance: The Case of the U.S. Pharmaceutical Industry, 1963–1982. Management Science, 33(9), 1102–1124. 10.1287/mnsc.33.9.1102
  2. Cool, K. O., & Schendel, D. (1987). Strategic Group Formation and Performance: The Case of the U.S. Pharmaceutical Industry, 1963–1982. Management Science, 33(9), 1102–1124. 10.1287/mnsc.33.9.1102
  3. Rugman, A. M., & Verbeke, A. (2002). Edith Penrose’s contribution to the resource‐based view of strategic management. Strategic Management Journal, 23(8), 769–780. 10.1002/smj.240
  4. Wernerfelt, B. (1984). A resource‐based view of the firm. Strategic Management Journal, 5(2), 171–180. 10.1002/smj.4250050207
  5. Barney, J. B. (1986). Strategic Factor Markets: Expectations, Luck, and Business Strategy. Management Science, 32(10), 1231–1241. 10.1287/mnsc.32.10.1231
  6. Newbert, S. L. (2006). Empirical research on the resource‐based view of the firm: an assessment and suggestions for future research. Strategic Management Journal, 28(2), 121–146. 10.1002/smj.573
  7. Priem, R. L., & Butler, J. E. (2001). Is the Resource-Based “View” a Useful Perspective for Strategic Management Research? Academy of Management Review, 26(1), 22–40. 10.5465/amr.2001.4011928