ジョルダン標準形は、対角化できない行列を対角に近い簡略化した状態に変換する方法
2×2のジョルダン標準形¶
2×2行列Aは、可逆な行列Pを用いてP−1APを作ると、必ず次のいずれかにすることができる
(λ100λ2),(λ100λ1),(λ101λ1) ただし、λ1=λ2である。これらの3つの行列が2×2行列の ジョルダン標準形(Jordan normal form) である。
対角化の際に重要だったのは固有値問題である。固有方程式∣A−λI∣=0の解λ1,λ2が固有値である。
解がλ1=λ2である(重根でない)場合、異なる固有値に属する固有ベクトルは1次独立なので、固有ベクトルを列ベクトルとして並べた行列Pは可逆であり、行列AはPによって
P−1AP=(λ100λ2) と対角化される。これはジョルダン標準形の1番目のものである。
解がλ1=λ2である(重根の)場合で最も単純な例は
A=(λ100λ1) で、この場合はすでに対角化されている。(単位行列IをPとおけば対角化できる、とも言える)。この場合はジョルダン標準形の2番目のものである。
解がλ1=λ2である(重根の)場合で、上記のようなものとは違う場合(上記の例はA−λI=Oとなるので、今度はA−λI=Oの場合)を考える。
例えば
A=(1021) は1次独立な固有ベクトルが1個しかなく、対角化ができない。この場合でもジョルダン標準形の3番目の形に変換する可逆行列Pを求める事ができる。