概要¶
ワイブル分布(Weibull distribution)は、生存解析・信頼性工学で基本となる分布である。ハザード関数が時間のべき乗に比例するという仮定から導かれ、指数分布を特殊ケースとして含む。
形状パラメータによって故障率の時間変化パターン(増加・一定・減少)を柔軟に表現できるため、製品の寿命分析や風速のモデリングなど幅広い応用がある。
確率密度関数¶
: scale に関するパラメータ
: shape parameter(形状パラメータ)
ハザード関数からの導出¶
時間の経過とともに死亡(故障)しやすくなるようなハザード関数として
を考える。これの積分は
であるので、指数分布のページで導出した
に代入すると、ワイブル分布の密度関数が得られる。
図¶
import matplotlib.pyplot as plt
import numpy as np
from scipy.stats import weibull_min
x = np.linspace(0.01, 3, 200)
fig, axes = plt.subplots(1, 2, figsize=[8, 3])
for b in [0.5, 1.0, 1.5, 3.0, 5.0]:
pdf = weibull_min.pdf(x, c=b)
axes[0].plot(x, pdf, label=f"b={b}")
cdf = weibull_min.cdf(x, c=b)
axes[1].plot(x, cdf, label=f"b={b}")
axes[0].set(title="PDF", xlabel="x", ylabel="f(x)", ylim=[0, 2.5])
axes[0].legend()
axes[1].set(title="CDF", xlabel="x", ylabel="F(x)")
axes[1].legend()
fig.tight_layout()
fig.show()性質¶
のとき指数分布に一致する(ハザード関数が定数)
のときハザード関数は増加関数(時間とともに故障しやすくなる:摩耗故障)
のときハザード関数は減少関数(初期故障型)
のときレイリー分布に一致する
ハザード関数がべき関数であることがワイブル分布を特徴づける
応用例¶
信頼性工学における製品寿命の分析
生存分析における生存時間のモデリング
風速の分布のモデリング(風力発電の設計に使用)
材料科学における破壊強度の分布