f(t),g(t)∈R[t]n に対して、
⟨f(t),g(t)⟩=∫−11f(t)g(t)dt とおく。このとき、 (R[t]n,⟨⟩,) は内積空間であることを示せ。
⟨y,x⟩=⟨x,y⟩
⟨f(t),g(t)⟩=∫−11f(t)g(t)dt=∫−11g(t)f(t)dt=⟨g(t),f(t)⟩ ⟨x+y,z⟩=⟨x,z⟩+⟨y,z⟩
f′(t)∈R[t]nとする。
⟨f(t)+f′(t),g(t)⟩=∫−11(f(t)+f′(t))g(t)dt=∫−11f(t)g(t)dt+∫−11f′(t)g(t)dt=⟨f(t),g(t)⟩+⟨f′(t),g(t)⟩ ⟨cx,y⟩=c⟨x,y⟩
⟨cf(t),g(t)⟩=∫−11cf(t)g(t)dt=c∫−11f(t)g(t)dt=c⟨f(t),g(t)⟩ ⟨x,x⟩≥0 で、 ⟨x,x⟩=0 ならば x=0
⟨f(t),f(t)⟩=∫−11f(t)2dt f(t)の二乗の積分であるため、⟨f(t),f(t)⟩≥0であり、⟨f(t),f(t)⟩=0ならばf(t)=0
V を内積空間とする。定義 22.1 の内積の条件 1∼3 を用いて、任意の x,y,z∈V に対して、
⟨x,y+z⟩=⟨x,y⟩+⟨x,z⟩,⟨x,cy⟩=c⟨x,y⟩ が成り立つことを示せ。
⟨x,y+z⟩=⟨y+z,x⟩(条件1より)=⟨y,x⟩+⟨z,x⟩(条件2より)=⟨x,y⟩+⟨x,z⟩(条件1より) ⟨x,cy⟩=⟨cy,x⟩(条件1より)=c⟨y,x⟩(条件3より)=c⟨x,y⟩(条件1より) Rn の標準内積を考える。 A∈Mn(R) とすると、任意の x,y∈Rn に対して、
⟨x,Ay⟩=⟨ATx,y⟩ が成り立つことを示せ。
抽象的な内積の定義のもとでの解き方はわからなかった
もし内積の具体的な計算に踏み込むことが許されるなら、つまり、⟨x,y⟩:=x⊤yとするなら
⟨x,Ay⟩⟨A⊤x,y⟩=x⊤Ay=(A⊤x)⊤y=x⊤Ay よって
⟨x,Ay⟩=⟨ATx,y⟩ が成り立つ
内積空間 V の部分空間 W に対して、 V の部分集合 W⊥ を
W⊥={x∈V∣ 任意の y∈W に対して、 ⟨x,y⟩=0} により定める。
W が V の部分空間であることの定義を書け。
W が V の部分空間であることと同値な 3 つの条件をかけ。
W⊥ は V の部分空間であることを示せ。
W∪W⊥={0} が成り立つことを示せ。
R3 の部分空間 W を
W=⎩⎨⎧c1⎝⎛10−1⎠⎞+c2⎝⎛01−1⎠⎞∣∣c1,c2∈R⎭⎬⎫ により定める。 R3 の標準内積を考える時、 W⊥ を求めよ。
補足
一般に、内積空間 V の部分空間 W を考えると、 V の任意の元は x∈W および y∈W⊥ を用いて、 x+y と一意的に表されることがわかる。このとこから、 W⊥ を W の直交補空間という。また、 V は W と W⊥ の直交直和であるといい、
V=W⊕W⊥ と表す。
W が V の部分空間であることの定義を書け。
Wが空集合ではなく、和と定数倍について閉じていること。
W が V の部分空間であることと同値な 3 つの条件をかけ。
0∈W
x,y∈W⟹w+y∈W
c∈R,x∈W⟹cx∈W
W⊥ は V の部分空間であることを示せ。
(1)
0∈V であり、 ⟨0,y⟩=0 のため 0∈W⊥
(2)
x1,x2∈W⊥ は、 y∈Wについて、
⟨x1,y⟩+⟨x2,y⟩=0 を満たす。標準内積の定義より
⟨x1,y⟩+⟨x2,y⟩=⟨x1+x2,y⟩=0 であるため、x1+x2∈W⊥
(3)
x∈W⊥ は、 y∈W,c∈Rについて、
c⟨x,y⟩=0 をみたす。標準内積の定義より
c⟨x,y⟩=⟨cx,y⟩=0 のため、cx∈W⊥
よって、(1) ~ (3)より、W⊥はVの部分空間である
W∩W⊥={0} が成り立つことを示せ。
x∈W,x∈W⊥とおく。積集合の定義より、W∩W⊥={x∣x∈W∧x∈W⊥}
直交補空間W⊥の定義より、x∈W⊥はすべてのx∈Wと直交するので、
⟨x,x⟩=0 を満たす。内積の条件(4) (正値性)より、これは x=0 である。
よって W∩W⊥={0}
R3 の部分空間 W を
W=⎩⎨⎧c1⎝⎛10−1⎠⎞+c2⎝⎛01−1⎠⎞∣∣c1,c2∈R⎭⎬⎫ により定める。 R3 の標準内積を考える時、 W⊥ を求めよ。
x∈W⊥,y∈Wについて、
x=⎝⎛x1x2x3⎠⎞ y=c1⎝⎛10−1⎠⎞+c2⎝⎛01−1⎠⎞=⎝⎛c1c2−c1−c2⎠⎞ とおく。xはyと直交するベクトルであるため、
⟨x,y⟩=0=c1x1+c2x2−c1x3−c2x3=c1(x1−x3)+c2(x2−x3) ∀c1,c2∈Rについてこれが0になるには
x1−x3=0x2−x3=0 である必要がある。
よってx1=x2=x3のため、c∈Rとおいて
x=⎝⎛x1x2x3⎠⎞=⎝⎛ccc⎠⎞=c⎝⎛111⎠⎞ であるから、
W⊥=⎩⎨⎧c⎝⎛111⎠⎞∣∣c∈R⎭⎬⎫