不確実性のもとでの競争戦略論

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不確実性のもとでの競争戦略論#

伝統的な、ポジショニング論やRBVは不確実性の低い時代に作られた理論。

HBRのNavigating the Dozens of Different Strategy Options (日本語版:事業戦略を立案する:その定石と戦略フレームワークの活用法)では代表的な戦略フレームワークをレビューしている

戦略フレームワークの歴史

(出典)https://dhbr.diamond.jp/articles/-/4739?page=2

また、これらの戦略フレームワークが想定している市場環境の特性を

  1. 不確実性:将来の環境をどれほど予測できるか

  2. 改変可能性:独力あるいは他社と協働して環境にどれほど影響を及ぼせるか

  3. 過酷さ:自社がその環境で生き残れるか

という特性で整理すると次の図のように分けられる

経営環境と戦略のカテゴリ

(出典)https://agenda-note.com/brands/detail/id=6296&pno=1

不確実性は低いが、改変可能性が高い事業環境 → 先見型(先行者になる)

例:

  • ジェフ・ベゾスが経営していた時代のAmazon

  • デニス・ギリングスが経営していた時代に医療品開発のアウトソーシングCRO(医薬品開発業務受託機関)を開拓したクインタイルズが挙げられます。

ブルーオーシャンなので、先見型が適合する。先行者としての優位性を活用していく

不確実性も改変可能性も高い事業環境 → 形成型(まとめ役)

  • ジョブスが経営していた時代のApple

  • 中国の糖尿病治療市場にいち早く取り組んだノボノルディスク

改変可能性は低いが不確実性が高い事業環境 → 適応型

例:

  • ウィリアム・マックナイトが経営していた時代3M

    • 自主性を尊重し失敗を許容する経営をしていた

適応型においては、MVPを開発して高速にアイデアを検証していく手法が求められる

参考#

マイケル・ポーターの戦略論は時代遅れ? GoogleやAppleなども実践する戦略スタイルの現在形とは | Agenda note (アジェンダノート)