Factor Zoo

Factor Zoo#

これまでの流れ

  • Cochrane[2011]は、あまりにも多すぎるファクターが新規に報告されている状況を Factor Zoo と名付けた。

  • Harvey et al.[2016]は、研究者の統計的検定をする際の判断基準が低すぎる問題を指摘し、新しく発見されたファクターの多くは偶然やデータマイニングの結果にすぎない可能性があるとした。

  • McLean and Pontiff[2016]は、ファクターのパフォーマンスはアウトオブサンプルで26%、論文発表後には58%低下していることを報告し、学術研究の発表がリターンの予測可能性を低下させている可能性を示唆した。

  • Feng et al.[2020]は、新しいモデル選択のアルゴリズムを提案し、Factor Zooの多くは既存のファクターに対して冗長的であり、有意といえるファクターは少ないことを指摘している。

  • Swade et al.[2023]は、Factor Zooは15個程度のファクターに集約が可能なことを指摘している。つまり、Factor Zooの大半は再現性がなく冗長であると指摘した。

    • ただし、Jensen et al.[2023]のように、ベイズのフレームワークを用いた分析から、これらの懸念とは反対の結論を導いているものも存在する。

実務家の視点からの Factor Zooに関する考察

様々なファクターが提案されてきたが、実際に資産評価に効いているものを選ぶmodel selection手法を考案