離散選択モデル#
概要#
離散選択問題:意思決定者(例えば消費者や企業)が取りうる行動の選択肢の中から自身の目的関数(例えば効用や利潤)を最大化するような行動を選ぶという意思決定問題
動学的な意思決定を考える場合は「今日この行動をとる」と「今日は見送る(明日以降に行動するという選択肢を残す)」の両者の利得の現在割引価値を比較することになる
ここでは、ある製品を購入するかどうかの例で考えていく。
効用関数#
例えば消費者
「購入しない」という選択肢はアウトサイド・グッズと呼ばれ、
多項ロジットモデル#
最尤推定#
顕示選好(ある製品の選択肢のもとで、実際にどの選択肢が選ばれたか)の考え方を反映したものが、データを用いた最尤推定である。
製品の価格や性能などのデータ
反実仮想シミュレーション#
一度関数が推定できれば、例えば値下げ時の効用の変化は効用関数に代入する製品価格を下げればシミュレーションができ、売上高の予測もできる。
期待効用#
多項ロジットモデルにおける期待効用は
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ロジットモデルでは期待効用は以下のように書くことができる。
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ランダム効用モデル#
こうした確率的なショック項を入れた離散選択モデルはランダム効用モデルとも呼ばれる
文献#
Discrete Choice Methods with Simulation, by Kenneth Train, Cambridge University Press, 2002
離散選択モデルの参考に紹介されていたWeb資料
Nevo (2000), Appendix to “Practitioner’s Guide to Estimation of Random: Coefficients Logit Models of Demand”
経済セミナー サポートサイト#
直接効用と間接効用#
https://www.i-repository.net/contents/outemon/ir/102/102830312.pdf
直接効用関数 #
数量と効用の関係を表す。
間接効用関数 #
予算制約線の元での効用最大化問題を解いた後の、価格との関係性
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となる。これを間接効用関数と呼ぶ。