経営学史#
ドイツにおける経営学#
ドイツで1898年頃から商科大学が設立されはじめた
実務的な側面が強かったらしい
1910年代以降、**経営経済学(Betriebswirtschaftslehre)**という分野の設立
アメリカにおける経営学#
テイラー(1911)『科学的管理法』#
製造業の作業現場における能率向上の取り組みをまとめた
作業の標準化(全員で作業方法や作業量を定型化する)
フォード生産方式につながったとされる
管理過程論#
フランスのファヨールが1916年に著した本がWW2前後にアメリカに伝わったものが管理過程論。
管理機能は**計画→実行→統制(plan → do → see)**の過程
管理原則:上下関係の必要性や上司1人あたりの部下の人数などを示す
人間関係論・組織行動論#
ホーソン実験(1924~1932):ウェスタン・エレクトリック社のホーソン工場で行われた実験
ホーソン実験自体では作業条件と効率の間に統計的に意味のある関係は見いだせなかった。その後の面接調査などで、職場における人間関係が従業員のやる気や作業能率に影響を与えると考えるようになった
人間関係論は1950年代以降に行動科学という名前を経て組織行動論(organizational behavior)と呼ばれるようになる
意思決定論#
C.I. Barnard (1938) 『経営者の役割』とH. A. Simon (1945)『経営行動(Administrative Behavior)』の出版を契機として、意思決定論という領域が出現
人間関係論まではブルーカラーの仕事を対象としていたが、ホワイトカラー的な事務労働や管理者の仕事を主な研究対象としている。
経営は意思決定の連続と捉えて研究するアプローチ
サイモンの「限定合理性(bounded rationality)」は1978年にノーベル経済学賞を受賞した
コンティンジェンシー論#
1960年代に出現
経営には管理過程論の管理原則のような唯一最善の方法があるのではなく、状況に応じて適切な方法も異なるという発想。
キーワード:組織構造における機械的組織、有機的組織 / リーダーシップのフィドラーモデル
戦略論#
1960年代に出現
チャンドラー(A.D. Chandler Jr.)
1980年代のマイケル・ポーター()M. E. Porter)の競争戦略論(事業戦略論)
1990年代の資源ベース論(Resource Based View)
組織文化論#
1980年代以降、日本のメーカーの影響力の強さもあり、現場の地道な改善をする組織の雰囲気が結果的に経営の優位性に結びつくという組織文化論が台頭
パラダイムの多様化と併存#
1980年代以降のアメリカ経営学は多様なパラダイムが併存
参考文献#
藤田誠(2015)『経営学入門』