ビジネスパーソンとしての成長について#

タスクマネジメント ~ ピープルマネジメントについて#

  • 一人で仕事ができるようになる(タスクマネジメント)

  • リーダー・マネージャーとして組織を率いる(ピープルマネジメント)

といった観点での分け方。

ざっくりイメージ#

ジュニア(1~3年目):タスクマネジメントができる

まず仕事を覚えて、きちんとできるようになるまでのフェーズ。

  1. 上司の指示のもとで動くことができる

  2. 自律的に動くことができる

  3. 複数のプロジェクトを同時並行できる

シニア(目安:4年目~):メンバーの育成と、チームのリードができる

  1. 周りを巻き込んで仕事ができる

  2. メンバーの指導ができる、メンバーに仕事をアサインしてチームで成果が出せる

マネージャー:組織で成果が出せる

等級の例#

ミッショングレード制の例

等級

役職

役割定義

M3

部長

組織全体の経営戦略立案および方針の実行を主導。重要な意思決定を行い、経営陣と連携して企業全体の成長を図る。

M2

課長

経営陣の方針を現場で実行する役割として、業務計画策定・運営を担い、目標達成のための戦略を策定する。また、リソースを効率よく配分しながら、複数のチーム間を調整し、業務がスムーズに進むようサポートする。

M1

係長

課長からの指示をチームメンバーに伝達し、具体的な業務計画に落とし込む。自身も専門業務を担当しながら、チームが目標を達成できるよう、現場を取りまとめる役割も担う。

L1

主任

プロジェクトやチーム内でリーダーとして、目標達成のために数名のメンバーをまとめ、業務上のアドバイスや技術的な指導を行う。また、問題が発生した場合は、迅速に対処し解決を図る。

S3

一般社員

自身の判断で業務を遂行できるだけでなく、他のメンバーをサポートし、業務全体の進行を円滑に進められる。

S2

一般社員

チーム内で割り当てられた業務を主体的に遂行。業務の優先順位を自ら判断し、効率的に進められる。

S1

一般社員

基本的な補助業務を遂行できる。上司や先輩社員の指示に従い、日常的な業務に必要なスキルを習得しながら作業を進められる。

(参考: https://www.kaonavi.jp/dictionary/mission-grade/

職務等級制度の例

階層

等級

資格要件

上級職
(マネジメント)

7

最上位資格者として、会社の経営方針に基づき、経営目標達成のための策を確定的な範囲で決定し、高い事業能力を有する。

6

会社の経営方針に基づき、経営目標達成のための策を企画立案でき、高い事業能力を有する。

中級職
(シニア)

5

経営目標を理解し、上級職が立てた事業を実現するために部下をまとめ、課された目標を部下に任せながら指導・管理できる能力を有する。

4

自ら規範を示しながら、部下をまとめ、課された目標を部下に任せながら指導・管理できる能力を有する。

3

仕事を周りを巻き込んでチームで達成できる。

一般職
(ジュニア)

2

仕事を単独で遂行する能力を有する。

1

指示があれば仕事をこなす能力を有する。

(参考:https://jinjibu.jp/keyword/detl/1252/

スペシャリスト#

会社によってはマネージャーになるコースとスペシャリストになるコースが途中から別れてくる。

スペシャリストでもチームの育成やリードをする会社はあるが、マネージャーに比べるとマネジメント系の雑務が少ない

研究者としてのキャリア#

アカデミアでいうと

  • 22~25歳ごろ:修士課程

    • 指導教員から研究テーマを与えられることも多い

    • 「指示のもと研究が遂行できる」のが修士号

  • 27歳~30歳ごろ:博士号取得

    • 博士課程では、自身で研究テーマを考える。

    • 分野や大学にもよるが「査読付き論文を3本以上、国際会議で1本以上」などの実績が最低要件になったりする

    • 「単独で自律的に研究が遂行できる」のが博士号

  • ~35歳:若手研究者

    • ※「若手研究者」と呼ばれるのが博士号取得後8年(ストレートなら35歳)程度まで。

    • この時期の目標のひとつは 新たな研究分野を切り拓く というもの。

フェーズ

特徴

博士課程

アイデアの萌芽。新しい数理的形式化・モデル化の試み。例:ナッシュ、クルーグマン。

ポスドク〜助教期

数理モデル+応用領域の融合。例:デュフロの実験経済、ヒントンのBP。

30代後半〜40代前半

理論の体系化・学派形成期。例:ルーカス革命、パールの因果推論体系化。

統計学・機械学習

研究者

主な貢献

博士論文・若手期の位置づけ

Bradley Efron

ブートストラップ法(1979)

30代後半の研究。既存推定理論の常識を覆す resampling 手法。

Judea Pearl

因果推論のグラフィカルモデル

UCLA着任後~40代初期に確立。博士論文は別テーマ(AI推論)だが、若手期の統合が鍵。

Yann LeCun

畳み込みニューラルネット(CNN)

博士号直後(1989)にLeNetを発表。計算資源の制約で埋もれるも、後の深層学習革命の源。

Geoffrey Hinton

バックプロパゲーション普及

博士論文(1978, エディンバラ)は認知モデル、博士後期にBPを発展。80年代に基礎を確立。

Trevor Hastie & Robert Tibshirani

統計学と機械学習の橋渡し(GAM, Lasso)

30代〜40代初期の共同研究。博士課程〜若手助教期に「データ駆動の統計」を方向付け。

経済学

研究者

主なブレイクスルー

博士論文・若手期の位置づけ

ジョン・ナッシュ

ナッシュ均衡(非協力ゲーム理論)

博士論文(1950, Princeton)が直接この理論。ゲーム理論の分野を実質的に創設。

ロバート・ルーカス

ルーカス批判、合理的期待革命

30代で発表(1970年代初頭)。マクロ経済学のパラダイム転換を主導。

ポール・クルーグマン

新貿易理論、新経済地理学

博士論文(MIT, 1977)が新貿易理論の出発点。若手期の連続研究で定着。

エスター・デュフロ

開発経済学に実験的手法(RCT)導入

博士論文期にフィールド実験を始め、30代でJ-PALを設立。新たな実証文化を確立。