プロジェクトの計画を立てる#
立ち上げ:プロジェクトを発足し、関係者に伝える
計画:目標を決め、達成のための具体的な計画を作る
承認:計画をキーパーソンに承認してもらう
実行・コントロール:PMは進捗をモニターし、メンバーを支援する
終結:事後を振り返る
ワーク・パッケージを洗い出し、WBSを書く#
プロジェクトを完了するために必要なすべての作業をツリーで階層的に表した図を WBS (Work Breakdown Structure) という。
作業を分解した最小単位をワーク・パッケージと呼ぶ。
✅️ WSB作成時のポイント#
作業の洗い出しに抜け・漏れがない(MECEである)ことが重要。
そのために参考になるルールがいくつかある
100%ルール
1つのbreak downは同じ軸で切ること
同じ階層は同じカテゴリのものになっていること。例えば時間軸だったり構成要素だったり。
break downした枝を足し合わせると上位の100%になること(MECEであること)
「その他」を有効活用すること
1つのbreak downで発生する枝は2~7個にしておく。
階層も最大7層までにする
100%ルールがMECEであることに関わるので最も重要。ここで抜け漏れがあると、「Work packagesを全部済ませたのに成果物ができてない」という問題が出てしまう。
ネットワーク図を書く#
WBSは作業間の依存関係を書かない。
ネットワーク図は作業間の依存関係・流れを描いた図。
クリティカル・パスを把握する#
クリティカル・パス は、プロジェクトにおける最も長い所要時間の経路のこと。
例:下の図のように、A1 → A2 の合計3時間の経路と B1 → B2 の合計6時間の経路がある場合、クリティカルパスは B1 → B2 である。
クリティカル・パスがプロジェクト全体の所要時間に大きな影響を与えるため、重点的に進捗をモニターして管理することが望ましい。
具体的方法 |
留意点 |
|---|---|
作業の依存関係にずれがあれば、作業を並行して行う。(ファスト・トラッキング) |
中間地点での成果物が充分に完成していること |
依存関係を組み直し、順番を変える。たとえば、前倒しを別にする(ファスト・トラッキング) |
それに伴うリスクを容認できること |
作業をさらに細かく分解し、並行して行う(ファスト・トラッキング) |
変更を通知できること |
フロートのある経路からクリティカル・パスへ資源を移す(クラッシング) |
移す要員にスキルがあり、時間制約がないこと |
障害を取り除く |
優先順位が高いこと |
時間外労働、シフト、要員の増加や外注出動(クラッシング) |
追加予算が承認されること |
別の方法や資源を使う「時間をお金で買う」 |
追加予算が承認されること |
品質を落とす |
スポンサーの承認が得られること |
スコープを削減する |
スポンサーの承認が得られること |
ファスト・トラッキング(fast tracking) :ネットワークを変更して短縮する方法
クラッシング(crashing) :コストをかけて短縮する方法
参考#
中嶋秀隆. (2022). 改訂7版 PMプロジェクトマネジメント. 日本能率協会マネジメントセンター.